安いカシメを使った時の障害例です。成端の時にRJ45を圧着する前は色順など確認しますが、圧着をした後にわざわざRJの確認はしません。私達が確認するのは芯線がちゃんと前まで来ているかだけで、ピンとか確認なんてしません。した所でほとんど見逃してしまう位小さい所に障害が起こります。ガタついたカシメや、ピンを押す金型に精密さが欠けていると、RJ側のピンを隔てている物凄い細いプラスティックが、カシメで変な方向に押されすぎて曲がってしまうのです。
前ページでは、ピン側の障害について書きましたが、今度はRJ本体側が曲がってしまいます。そうするとパソコンやHUBなどのポートに差した時、機器側のメス口内のピンが横にずれて同じ所に入ってしまいます。
例えば4番ピンが横の3番ピンの所に一緒に入ってしまうのです。そうなると機器側のピンアサインの不具合に繋がりますし、ピンも曲がってしまいます。機器側のピンが横のピンにくっついて同じ溝に入っていたら、針などでまた元の位置戻すことは可能ですが、ピン自体が曲がっていたら元に戻すのは非常に困難です。
おかしくなって初めて分かるRJの不具合なので、先に見つけようにも細かすぎて大変です。安かろう悪かろうでも、数個しか付けないからイイや的な考えで買うのはどうかと思います。
机や19インチラック内で使う短いパッチコードをお客さん側で用意することがあります。これは中規模程度の案件に多いと思います。何十本から百本程度の本数だと値段を抑えるために汎用のメーカーの物をネットで買う方が安いのでしょうがないことだと思います。
汎用のメーカーのRJ45はパンドなどのメーカーではなく安価なものを使っているので構造上の多少のズレがあります。最近特に感じるのが24/48ポートHUBなどから抜線する際にかなり抜けないことがあります。
通常なら一本抜くのに1秒から数秒で抜けるのに、安っすいものは何分も掛かることがあります。それも上下左右に微妙にゆすりながら抜くか、精密ドライバーを使ってピンをより強く押してゆらして抜くかしないと無理です。間違いなく機器側のメス口に負荷が掛かってしまっています。機器などを管理する人はこの辺のことも考えておいた方がいいでしょう。
圧着工具を握ってカシメる際、ラチェット式ではなく握力でカシメるタイプがあります。自分の手の握った感じでOKがどうか判断するのはどうなんでしょうか。10個やって全て同じ握力で潰せるわけもなく、こんな感じかなでやるしかありません。
その場合、芯線を潰した時に起こる伝達速度の損出とか全く関係くというか、そのことに付いて全くわからないので、気にも止まらないのでやってしまいます。Cat3やCat5なら分かりますが、やれCat6や1Gだと言っている時代に逆行してしまします。付けれればいい、繋がればいいとか電話のカシメじゃないのです。
ネットやアキバで安さだけで思い求めて買ってしまって、後から「アレッ」と思ってしまう。あれっと思えればまだいいのですが、分からないでそのまま使ってしまい変な所でお金を落とす。安さを追い求めて数百円や数千円でやっとこさ買ったカシメで、その何倍もの損出を出しては意味がありません。
【2ページ中の2ページ目を表示中】
モジュラープラグの圧着工具の違い。パンドウイットとアンプの違い